【REVIEW】子役出身の韓国若手女優パク・ジフ主演！韓国映画『はちどり』6/20公開！思春期を必至に羽ばたくキラキラとした瞬間を切り取った良作！

本作は３８歳のキム・ボラ監督の初長編作品で、応答せよシリーズの第２弾「応答せよ１９９４」と同じノスタルジックな空気感の中、思春期の少女の日々を透明感のあるタッチでみずみずしく描いた。現代の日本にも通じる男性優遇社会、家族や男性からの暴力、そしてその年に韓国で起こったある事件などを織り交ぜながら、１秒に８０回も羽を羽ばたかせるという〝はちどり〟のように、まだ自分が何者なのかわからず、周りと上手く折り合いをつけられないまま思春期を必死に生きていく少女の姿がキラキラとしてまぶしい。『ヴァージン・スーサイズ』や『ウェルカム・ドールハウス』を思い出させ、同趣の韓国映画には『未成年』、『飛べない鳥と優しいキツネ』などがあり、おすすめ。

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文・中村樹基（脚本家「世にも奇妙な物語」など）

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