【BOOK REVIEW】国際ブッカー賞最終候補作!韓国の奇才チョン・ボラ著、異色ホラー短篇集文庫「呪いのウサギ」(竹書房) 2025年11/29発売―静謐な文体に根付く韓国土着信仰と価値観の禍々しさ

┃国際ブッカー賞最終候補作となった韓国の女性作家チョン・ボラ著/関谷敦子訳「呪いのウサギ」(竹書房)が、2025年11月29日(土)に発売された。
今回、「世にも奇妙な物語」などを手がける脚本家・中村樹基がREVIEWする。
2025年には『ニューノーマル』『怪談晩餐』といった良質な韓国のオムニバスホラー映画が日本公開されたが、本作もそれらに通じるホラー短編小説集。
本作は表題作「呪いのウサギ」から幕を開ける。その言葉の響きから、イギリスの小説家 W・W・ジェイコブズの「猿の手」を想起したが、本作では韓国で代々〝呪物〟を作り続けてきた一家を描く。
日本でも『呪術廻戦』のヒットにより〝呪物〟という概念は広く浸透しているが、物語の舞台は韓国。いまなお占いの店が軒を連ねる「占い通り」が各地に存在し、K-POPアイドルが姓名判断を受けたり、人生の節目には巫俗(ムーダン)に頼り、運勢を好転させるために「良い名前」を大金で買う文化が息づく。本作では細部の描き込みはないものの、部屋の壁に貼られているであろう極彩色の「呪符(プジョク)」などを思い浮かべると、日本とは異質の禍々しさがふと立ち上がる。
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