【REVIEW】『新感染 ファイナル・エクスプレス』のヨン・サンホ監督の韓国長編アニメ映画『我は神なり』(10/21公開)！カルト教団に立ち向かうクズ男の声をヤン・イクチュン！

そんなミンチョルがスナックで金周りのいい男チェ・ギョンソクとひと悶着起こす。ギョンソクは、村人たちが心酔するソン牧師が率いる教団の長老であり、実は詐欺師であることをミンチョルは知り…。

本作の水没予定の寒村は、『黒く濁る村』や『哭声／コクソン』に出てくる村のように閉塞感がただよい、少し不気味な雰囲気がある。

物語中盤、ミンチョルはギョンソクに騙され風俗店に売られる娘のヨンソンを必死に探すことになるのだが、米映画『ハードコアの夜』(82)に通じ、またそのストーリー運びはヨン・サンホ監督の長編アニメ第３作『ソウル・ステーション／パンデミック』の主軸ストーリーになっている。

ダメ男のミンチョルの声を監督で俳優でもある「息もできない」のヤン・イクチュン。「息もできない」でクソおやじに悩まされ続けた主人公を演じたヤン・イクチュンがそんな父親の声を演じているところが面白い。また娘ヨンソンの声を伝説のアイドルグループＭ．Ｉ．Ｌ．Ｋ(ミルク)出身で「主君の太陽」などで人気の女優パク・ヒボンが演じている。

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文・中村樹基(脚本家「世にも奇妙な物語」など)

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