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韓国の国民的俳優イ・スンギ×イ・ヒジュン豪華共演!韓国クライムサスペンスドラマ「マウス~ある殺人者の系譜~」DVD 5/11(水)リリース!鑑賞コラム!


だが見進めていくうちに、本作は人間の原罪や倫理観などに言及し、人が生きる意味を問いかけた優れたヒューマンドラマでもあるということがわかってくる。さらに冒頭から描かれる、サイコパスの遺伝子を持つと診断された胎児の中絶法案を成立させることで、重大犯罪のない社会の実現を目指す者たちの思惑が、全編にわたり不穏な影を落とす。

🔎まさに〝国民の弟〟が投影された善良な巡警チョン・バルム その内面の葛藤と苦悩をも見事に演じきったイ・スンギの凄み

ダークで深いドラマの中で、序盤はイ・スンギ演じるチョン・バルムの笑顔が周囲を明るく照らし出す。人助けをして〝国民の息子〟と称されたバルムの設定には、〝国民の弟〟として人気を集めたイ・スンギ自身の姿が投影されているようだ。ただし、バルムはただのいい人ではないらしい、ということは薄々感じられる。バルムの身の上に何が起き、どう変化していくのか全く予断を許さない中、彼の葛藤と苦悩を見事に演じきったイ・スンギの俳優としての力量を改めて実感。本人が「俳優人生のフィルモグラフィーに残る作品」と語るように、彼にとって本作は大きなターニングポイントになったと言える。

🔎復讐に燃える刑事コ・ムチを演じるイ・ヒジュンがイ・スンギと共にドラマを牽引

そしてもう一人の主役、コ・ムチを演じた実力派のイ・ヒジュンは「俳優として共感するのが恐ろしいような役」と表現したキャラクターを、熱量の高い自在な演技で見せてドラマを牽引。新鋭パク・ジュヒョンの体当たりの演技も印象的だ。話題作「人間レッスン」で怪物新人と注目された彼女は、過去の犯罪被害のトラウマを抱えた娘ボンイという難役を熱演し、さらに評価を高めた。バルムとボンイが互いの恋心を確認し、つかの間ながら幸せを感じる姿が切ない。また、元祖韓流スターのアン・ジェウクが、デビュー以来初の悪役となったヘッドハンター役で登場。不気味な存在感を披露して驚かせた。

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