【REVIEW】韓国イケメン俳優イ・ミンギが鬼気迫る演技で新境地に挑んだ、韓国ノワール『皇帝のために』(6/20公開)!裸体も披露!
|映画「TSUNAMI -ツナミ-」の海上救命隊員の役やドラマ「美男<イケメン>バンド~キミに届けるピュアビート」などで人気の韓国イケメン俳優イ・ミンギ主演の映画『皇帝のために』がいよいよ、6月20日からシネマート新宿ほか全国順次公開となる。そこで、映画「皇帝のために」をレビューする。
昨年8月に入隊したミンギ。日本でも公開された映画「クイック」や「恋は命がけ」などでイケメンでロマンチックなイメージの強い彼が、本作では、「その怪物」の冷酷な殺人鬼役に続いてハードな役に挑戦した。ミンギはプロ野球のスター選手だったが、賭博で逮捕され、釈放されるも球界を追放されてしまう、ファンを熱演した。そんな時、ケンカの腕の立つファンは釜山最大規模の暴力団組織で、表の顔は貸金業の「皇帝キャピタル」の代表サンハ(パク・ソンウン)と出会い、その世界にスカウトされる。
映画の冒頭、包丁を片手に敵対組織に殴り込みに行く、壮絶なアクションシーンから始まる。ミンギの目は幽玄に輝き、鬼気迫る演技で観る者を圧倒する。また、ミンギ演じるファンが強烈に惹かれる、夜の女、イ・テイム演じるヨンスとの激しいベッドシーンにも挑戦。ミンギは細マッチョな裸体を惜しげもなく披露し、大きな見所となっている。
メガホンを執ったのは、今後が注目される若手監督のパク・サンジュン。本作は、韓国ノワール(犯罪映画)で、タイトルの「皇帝のために」の〝皇帝〟は犯罪組織の表の顔の企業の名前であり、また〝皇帝〟の文字通りの意味である、権力のトップという、ダブルミーニングなのだろう。
同じ韓国ノワールの「新しき世界」で注目されたソンウン演じる、犯罪組織のトップとの義理や友情を描き、彼らの台詞が本音なのかどうかわからず、ラストまでハラハラとさせる。また、ソンウンの渋い演技が印象に残る一本となった。
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文・中村樹基(脚本家「世にも奇妙な物語」など)